日本の伝統行事
2025-03-12

お宮参りの着物の選び方完全ガイド!プロが教える極上の着物選びのコツ

お宮参りの着物の選び方完全ガイド!プロが教える極上の着物選びのコツ

お宮参りは、赤ちゃんの健やかな成長を願う大切な伝統行事です。その際に着用する「お宮参りの着物」は、赤ちゃんの晴れ舞台を彩る重要なアイテム。しかし、どのように選べばよいのか、誰が用意するべきなのか、わからない方も多いのではないでしょうか?
本記事では、お宮参りの着物の基礎知識から選び方、準備の流れ、当日の注意点まで詳しく解説します。初めてのお宮参りを迎えるご家族の参考になるよう、実用的な情報を網羅しました。


お宮参りの着物とは?基本知識と準備の流れ


お宮参りとは、赤ちゃんが誕生して1か月頃に神社へ参拝し、健やかな成長を祈願する行事です。
この際、赤ちゃんの正装は着物とされており、「祝い着(いわいぎ)」「祝着(のしめ)」「産着(うぶぎ)」などと呼ばれる着物をまといます。お宮参りの着物には、華やかで伝統的な柄やさまざまな色があり、家紋を入れる場合もあります。
着物の下には真っ白で光沢が美しい白羽二重(しろはぶたえ)と呼ばれる内着を着ます。
白羽二重は絹糸で作られていることから高価であり、重みがあります。近年ではそのような負担を軽減するためにも、ベビードレスやロンパースなどを着物の下に着ることも多いです。しきたりにこだわりすぎず、季節やご家庭の事情に合わせて選ぶのがいいでしょう。


赤ちゃんの晴れ着「お宮参りの着物」の意味


お宮参りの着物は、古くから魔除けや厄除け、健康な成長を祈るための特別な衣装です。
医療が今ほど発達していない昔は赤ちゃんの健やかな成長が現代よりも貴重なことでした。家族は赤ちゃんの成長を祈り、生まれたばかりの赤ちゃんが魔物に見つからないようにとボロ布を着せ、1か月がたち赤ちゃんが育ってきたところで、氏神様にお参りするため晴れ着を着たことがお宮参りの正装として広まったと言われています。

お宮参りの着物の男の子の場合は、強くたくましく育ってほしいとの願いから、兜や龍、鷹などの勇ましい柄が多く、色は黒や紺が主流です。
着物に用いられる柄には意味があり、願いが込められています。


お宮参り着物

兜「災いから身を守る」


お宮参り夏

龍「飛躍や出世を祈る」


お宮参り着物

鷹「幸運をつかむ。先を見通す」


女の子は、美しく優しく育ってほしいとの願いから、花柄や御所車、蝶などがあしらわれ、赤やピンクといった華やかな色合いが人気です。


お宮参り着物

御所車「裕福さや高貴さ、気品を表している」


お宮参り着物

蝶「不死や成長、美しさ」


牡丹や芍薬(しゃくやく)「美しさや気品を表し、慎ましさを願う」


他にも着物の柄には意味があります。調べてみるのも楽しいです。
色合いも様々なカラーがあり、白や淡い色合いも人気です。赤ちゃんのイメージに合わせて選ぶのがおすすめです。


準備開始の最適なタイミング


出産予定日から逆算し、余裕を持って準備を進めることが大切です。特に着物のレンタルや購入を検討している場合、産まれる前やすぐ後である一か月前には準備するのが理想です。ここではスケジュールの一例をご提案します。



準備開始時期内容
出産予定日2か月前着物をどこで手配するか検討する
出産予定日1.5か月前両親の衣装を決める
出産予定日1か月前実際に手配をする
出産後具体的な日程を決める

赤ちゃんの着物は購入、レンタル、ご自宅にあるものを使用する、親せきなどから借りるなどして用意します。
購入の場合は呉服屋さんや百貨店、ネットショップで買うことができます。
レンタルの場合はネットショップや写真スタジオで借りることができます。写真スタジオの場合、記念撮影をするとお得にレンタルできる場合がありますので、撮影も考えている場合は祝い着のレンタルはあるのか確認しておきましょう。
スタジオキャラットではお宮参り撮影をしていただいた方に祝い着を1日無料でレンタルしています。一部ブランド衣装などグレードアップ料がかかる場合があります。

パパやママが昔使用した着物やごきょうだいの着物などを利用する場合でも、2か月前には出して確認しておきましょう。汚れなどがある場合は使用するまでにクリーニングが必要になる場合もあります。しわは日の当たらない場所に着物ハンガーなどにかけて伸ばしておきましょう。

具体的なお参りの日程は赤ちゃんやママの体調を最優先に考えてください。

関連記事:「お宮参りの段取りと持ち物は?スタジオ撮影時の準備物あわせて解説」


宮参り着物

必要な着物と小物リスト


お宮参りには、着物のほかにいくつかの小物が必要です。


種類必須/推奨用途と選び方
赤ちゃんの着物
必須赤ちゃんの正装
赤ちゃんの長じゅばん推奨着物のサイズに合った和装用の下着
よだれかけ推奨着物用のよだれかけ。着物がよごれるのを防ぎます
帽子推奨着物用の帽子。直射日光から頭を守ります
お守り袋推奨神社で授与されたお守りを入れる
犬張子推奨厄除けの意味のあるお守りです。

推奨小物は縁起物や見た目にもかわいいことから、できれば準備するといいでしょう。
近年では準備しないご家庭も多く見られます。

夏は暑さ対策、冬には防寒対策も忘れずに行いましょう。
着物の下の洋服を調整するといいでしょう。


お宮参りの着物は誰が用意する?基本マナーを解説


一般的には、母方の祖父母が用意することが伝統とされていますが、誰が用意しても問題はありません。地域により男の子はパパ側、女の子ならママ側などもあるようです。事前に親族と相談し、準備する人を決めておくとスムーズです。
祖父母に用意してもらう場合は、いつまでに、何が必要なのかを明確に伝えておくと手違いがなく安心です。

両家の意見が合わなかったり、言い出しにくい場合は、事前に一言伝えたうえで、赤ちゃんのご両親が準備するといいでしょう。初穂料を負担してもらったり、お祝いをいただくほうがスムーズな場合もあります。


費用負担の一般的な分担方法


祝着の価格は数万円から十数万円と幅広く、購入かレンタルかで費用も変わります。一般的に祖父母が負担する場合が多いですが、近年は両親が準備するケースも増えています。
お宮参りには着物以外にも初穂料や会食費なども必要になるので、着物以外で負担してもらう提案をしてもいいでしょう。


お宮参りの着物の種類と選び方のポイント


「産着(うぶぎ)」や「祝い着(いわいぎ)」、「祝着(のしめ)」はすべて赤ちゃんの伝統的な晴れ着の呼び名です。産衣(うぶぎ、またはうぶぎぬ)は赤ちゃんが生まれて初めて着るシンプルな衣服の事をさします。ガーゼやネル素材でできています。
お宮参りの着物の種類と特徴は以下のものがあります。


1.熨斗目模様(のしめもよう)

  • 横に段模様に配されたデザイン

  • 腰の部分で柄が切り替わっている

  • 元気にたくましく育つようにとの願いが込められている


2.友禅模様

  • 優美で華やかな桜、梅、御所車などの柄が多い。

  • ピンクや赤などの明るい色が主流。


3.正絹(しょうけん)とポリエステルの違い

  • 正絹:高級感があり、しなやかな手触り。

  • ポリエステル:手入れがしやすく、レンタルに多く見られます。


祝着の生地の種類と使い分け方


赤ちゃんの着物にはオールシーズ用と夏用があります。夏用は「絽(ろ)」と呼ばれる通気性のよい織り方で作られた着物です。オールシーズン用でも暑い日には襦袢を外すなどして涼しく利用できます。
生地は絹とポリエステルなどの化繊があります。絹は光沢があり、柔らかく滑らかですが、汚れは専門店でのクリーニングが必要です。
化繊は価格が安価で、軽量で、手洗いや取り扱いを守った洗濯も可能です。
レンタル店では一般的にオールシーズンの着物を取り扱っています。


宮参り着物

お宮参りの着物の相場と費用を抑えるコツ


お宮参りの着物の相場は、購入する場合は約3万円〜15万円、レンタルなら5,000円〜30,000円が一般的です。高級な正絹素材のものや、家紋入りの特注品は高額になりやすいですが、工夫次第で費用を抑えることも可能です。節約のポイントとしては、レンタルサービスを利用する、フリマアプリやリサイクルショップで中古品を探す、親族から譲り受けるなどの方法があります。また、セット購入やキャンペーン割引を活用すると、よりお得に準備ができます。ただし、安価な商品は品質をしっかり確認し、購入前にサイズやデザインが適しているかをチェックすることが大切です。


新品と中古の価格差を徹底比較


お宮参りの着物は、新品と中古で大きく価格が異なります。一般的な新品の価格は3万円〜15万円程度で、高級品は20万円以上することもあります。一方、中古品は5,000円〜50,000円程度で手に入ることが多く、特に人気ブランドの着物でも半額以下で購入できる場合があります。中古が適しているのは、使用回数が少なく、状態が良いものを安価で手に入れたい場合です。








購入方法価格帯メリットデメリット
新品購入3万〜15万円品質が確実、オーダーメイド可能高価、使用回数が限られる
中古購入5千〜5万円価格が安い、状態の良いものも多い
サイズ・デザインが限られる
レンタル5千〜3万円保管不要、手軽に利用可能
使用後に返却が必要

中古品を選ぶ際は、汚れや傷の有無を確認し、返品保証のあるショップを利用するのがおすすめです。また、着物専門の中古販売店では、クリーニング済みの状態で販売されることが多いため、安心して購入できます。
レンタルは保管の必要がなく、きれいに返却できればクリーニングの必要もないので手軽に利用できます。よだれかけや帽子といった小物もレンタルで付いていることが多いので出費や手間も抑えられるでしょう。


お宮参り当日の過ごし方と注意点


お宮参り当日は、赤ちゃんやママの体調を最優先にし、無理のないスケジュールを組みましょう。
天候による着物の扱いのポイントをまとめました。絹の着物はデリケートなので特に注意が必要です。ぜひ参考にしてみてください。


晴天の場合

  • 日差しが強い場合は帽子や日傘を活用する。

  • 直射日光を避け、短時間の外出を心掛ける。


雨天の場合

  • 着物が濡れないよう、撥水加工の風呂敷を用意する。

  • 大きめの傘やカバーを使用し、濡れた場合はすぐに拭き取る。


寒冷時

  • さっと羽織れる防寒用のケープやブランケットを準備。

  • 室内と屋外の気温差に注意し、こまめに調整。



お参りの移動時には赤ちゃんの祝着は風呂敷に包んでおくと安心です。
赤ちゃんの体調を考え、長時間の移動はなるべく避け、混雑する時間帯や道なども事前に把握しておくことをおすすめします。


スムーズな参拝の手順



1.必要なものは前日までに用意し、当日は時間に余裕をもっておでかけの準備をしましょう。
2.神社に到着後、受付を済ませ、祈祷料などを納めます。事前に祈祷料は封筒に入れ、封筒への必要な記入も行っておきましょう。
3.参拝・祈祷を受ける
4.記念撮影をする。写真スタジオで行う場合は1か月前には予約を行いましょう。
5.レストランやお家で会食をする。会食やケータリングの予約も1か月前に行うと安心です。

関連記事:「お宮参りの初穂料を入れる封筒の正しい書き方やマナーについて徹底解説」

関連記事:「お宮参りの段取りと持ち物は?スタジオ撮影時の準備物あわせて解説」


よくある疑問と解決方法


お宮参りに関する疑問とその解決方法をご提案します。


赤ちゃんの着物はどこで用意するのか

→ お宮参りの着物は 購入・レンタル・おさがり の3つの方法で用意できます。
1.購入する場合:百貨店や呉服店、オンラインショップで購入可能。記念として手元に残したい場合におすすめ。
2.レンタルする場合:着物専門店やフォトスタジオでレンタル可能。使用頻度が少ないため、保管の手間や費用を抑えたい方に最適。
3.おさがりを活用:家族から譲り受けた着物を使用するのも良い選択肢。サイズ調整やシミ抜きを事前に行うと安心です。


両親の服装は

→ 和装・洋装どちらでもOK。父親はスーツ、母親は訪問着やフォーマルなワンピースが一般的です。
関連記事:「お宮参りの服装はどうするべき?マナー・ルールや選び方のポイントなどを徹底解説」


神社での祈祷の予約は必要か

→ 事前予約が必要な神社もあるため、公式サイトや電話で確認するのがおすすめです。


着物購入の相談時期と方法


購入を考えている場合、赤ちゃんが生まれる前から検討を始めるのが理想的です。出産予定日の2か月前には資料を集めるなどし、検討を始めましょう。店舗やオンラインショップで事前にリサーチし、家族と相談して決めましょう。購入する場合は新品か中古のものもあります。レンタルという選択肢もありますので色々比較検討してみてもいいかもしれません。


今しか撮れないその一瞬を一生に


宮参り着物

赤ちゃんの着物は写真スタジオで用意するのがおすすめです。撮影もでき、今しかない新生児の記念を残せ、お得にレンタルもできます。
スタジオキャラットではお宮参り撮影キャンペーンを実施しています。ご家族撮影やごきょうだいとの撮影もでき、お参り用の祝着も撮影をご利用で無料でレンタルできます。着物に必要なよだれかけや帽子もついています。撮影日の前後1か月の間でレンタルできるので、忙しいお参り当日の撮影ではなく、別日に撮影することも可能です。


スタジオキャラットのお宮参りはこちら

まとめ


お宮参りの着物は、赤ちゃんの成長を願う大切な伝統衣装です。着物を着ないといけないという決まりはありませんが、せっかくの機会ですから着物でお参りをするという選択をしてみてはいかがでしょうか?
誰が用意するのか、どんな種類があるのかを理解し、余裕をもって準備することが重要です。本記事を参考に、素敵なお宮参りを迎えてください。

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